耳赤恥の一手 梵天丸編パート2C

第四譜(66)

 先生のお勧めの手はB(12―十二)。これで十分ですとの事でした。丈先生がこの手を示されたとき、大げさに言えば、見間違いかなと思ったほどです。「ただ囲うだけの消極的な手」のように感じ、全く思考回路の外の手でした。ただ局後自宅で並べ直して検討し、結局この碁が「持碁」になってしまった奈落への道(少々オーバーですね)を振り返ると、「勝ち」に行くには簡明な分かり易い手との思いに至りました。要は「十分に足りている」のです。そして下辺の白も結局地になりにくくしているのです。かささぎさんのご慧眼感服です。

 私が考えていた事はfermiさんとほとんど同じで、C(18―十四)が気になって、打ちたくて仕方がなかったのですが、手抜きされ(ほぼ100%の確率で)中央を荒らされ自信が持てませんでした。fermiさんのような、「定量的」判断をしていません。今後見習いたく思いました。

 私の打った手はAの黒66(14―十三)。ここを囲って十分、14−十四にピンとツグ事ができれば、寄りつきもあり得ると思って打ちました。この手を投稿された多くの方も、同じ考えであったと思います。しかしながら師いわく、「強い石に近寄り過ぎている。もっと控えて打つところ」との事です。

 下辺に打つ手(パパさん、マーベラスさん)は、今考えると、A(14―十三)よりは勝ち味があったと思いますが、そもそも下辺には大きな地ができそうもないと思っていましたので、私の思考回路にはありませんでした。

 さて今回は趣向を凝らし、白の次の手を出題させて頂きます。黒を奈落の底に導いた、次一手白67を考えてください。期間限定アップ後2日以内に投稿願えればと思います。(先生の打たれた手で、候補手など失礼で出せませんので、今回は候補手を記載しません。)蛇足ですが白18―十四のおさえは解答ではありません。

梵天丸

(2009.5.18)


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