梵天丸のヘボ手散策 辛口コメント編

参考図4

実はM氏のアドバイスを正確に受け止めているのか少々不安になり、(千寿会HPにアップしたこともあり)、行きつけの碁会所の席亭のT氏にこの碁を並べ、ご意見を聞いてみました。因みにT氏は17歳で京都府大会で準優勝、埼玉県代表になった事があるアマ強豪です。リタイア後碁会所を開いておられます。並みの6段は3子ではほとんど勝たせてもらえません。氏のアドバイスは結構辛口ですが、理論的で分かりやすいと感じています。相変わらずの辛口コメントでしたが、「なるほど」と思う部分が多く皆さまのご参考になればとの思いで「辛口コメント編」としてまとめてみました。

そんな氏が開口一番、出題図20、22と右辺を囲おうと抑えた手に対し「感覚が悪い!」の一言。「生きている石(黒16までの手厚い黒石)のそばが一番小さい、そこを囲おうとしている。白石に来てもらってダメ場にするように打たなければ・・」、「この局面では参考図4のように、何も決めずに参考図1を決行する事。」「また黒からカケル方向は20とは逆の方向になるのでは・・・。」等々、特に右辺をダメ場にする発想、気づきませんでした。

参考図5

次はやはり黒26。この局面でまず目につくのは参考図5.白が25と戻ったこのタイミングでつけて様子を聞きたいとの事でした。白は不自由な形をしていて、どう応対しても、キカシになるとの事でした。キカシた黒石をバックに白3を挟んで局面の主導権を取ってもいいし、他の大場に回ってもよしとの事でした。図をいろいろ並べて戴き大いに納得しましたが、言われて分かる世界で自分からはなかなか気づき難いなとも感じてしまいました。

参考図6

次は黒30。黒30も立派な手だが、参考図6のように、ドカンと打ちこみたい。黒26の顔も立つ(戦いになった時援軍となる)、白3を攻めるだけでなく、黒2から横に動く手も出てくる。

黒36のノゾキなど論外。また出題図の32、34は白を固めて悪い。参考図3と辛抱するしかなかったのではないか。参考図3を見ても黒26が異筋にいることが分かる等々でした。

最後にこの碁を見ての総評として@白の石音に反応し過ぎている、もっと主導権をとろうとしないとダメA3子の置き碁は互い戦的感覚がでてこないとすぐに碁にされる。とのアドバイスを戴きました。以上皆さまのご参考になれば幸いです。

梵天丸

(2011.9.18)


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