久保先生との指導碁から〜その2

第二譜

 私が打った黒26は15-十四ツケ(ケイマのツケコシに当たるのでしょうか)。以下、黒38まで進んで一段落しました。この間、白にほかの選択肢はないらしい。黒26を黒1とマークして、白2から始まる3つの参考図でお確かめください。参考図1は、白2と押さえて黒3の切りに白4から出る抵抗は無理なことを示したつもり。参考図2の右下黒との攻め合いは部分的には黒が隅の曲がり四目の死にだけれど、死に切るまでに気が遠くなるほどの手数がかかる。結局、黒が先手で9に回り、白はコウにするしかないが、これは黒の取り番の天下コウ。参考図3のように一つ緩めてからcと押さえれば無条件に活きられるけれど、黒7、11を利かされるのが死ぬほど辛い。しかも先手が黒に回るから右下の黒もラクラクと活き。

参考図1
参考図2
参考図3

 白は攻め合いに勝てないし、活きるためにもがけば黒も右下を活き、しかも外が厚くなる。実戦は白5子を取った黒が置石の効果を持続して「ほぼ十分」という評価をいただきました。どうやら実戦の黒26は「正解」だったようです。

 今回、皆様からいただいたご回答は私ごときが申すのはまことに僭越ながら、明快に碁を決める実戦の黒26と比べれば今ひとつピントがずれていたかもしれません。そもそも15-十四ツケは裂かれ形の典型で、むしろモンパパがご指摘された16-十四の方に目が行きそうです。しかも皆様からのご回答が結構時間が空きました。かささぎさんが真っ先に指摘された回答に引きずられたのかもしれませんが。その意味で、今回は悪問だったかとちょっぴり反省。

 ところが私は根っからの浅はかな人間(わざわざ言うまでもないか)。喜び過ぎてひどい悪手を打っています。もしかすると「十分以上の成果」が上がったはずなのに「ほぼ十分」にしかならなかったせいで、黒は最後の最後まで苦しむことになります。

 そこで今回は趣向を変えて、黒38までの手順(黒26以降とは限りません)で黒が打った悪手を探してください。他人様にはあまり言いたくないのですが、どうやら私はMの気があるらしい。ケチョンパンにやっつけていただいて結構。皆様からの愛の鞭をお待ちしております。

亜Q

(2010.11.30)


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