クリスマス碁会2010

12月19日にホテルニューオータニのシリウスの間で恒例のクリスマス碁会が行われた。初めて参加したのは3年前だが、年々参加者が増えているようである。今年も大勢の参加者でにぎわった。指導碁を担当する棋士は武宮正樹九段、小林健二七段、中島美絵子二段、藤沢里菜初段、そして、千寿先生の5名。棋士の他にも、今冬の入段試験でぶっちぎりで入段を決めた常石元アマ名人、元学生チャンプ1名、元院生が数名、現役院生が1名、院生試用期間中が1名と多彩な顔ぶれだった。

与謝野さんは千寿先生に少し手ほどきを受けた後、小沢さんとの対局に出かけられました。結果は残念ながら大逆転負けだったらしい。私は里菜ちゃんに3子で指導碁を打っていただいた。大ヨセ直前ぐらいまではうまく打てていたのだが、キリを軽視して、3子を助けたのが間違いで、いつものように負けました。

指導碁と自由対局が終わった後はティータイム。こちらも恒例の碁盤を模したクリスマスケーキのお披露目。昨年は13路盤だったが、今年は本格的に19路盤だった。クリスマスケーキのを切り分けている間に、大橋拓文四段のモーツアルトのピアノ演奏。今日は一局ではなくて一曲のご披露。一曲のほうが緊張するとのこと。つづいて、こちらも恒例、アンナちゃんのバッハの演奏。

その後、お待ちかねの武宮九段と里菜ちゃんの公開早碁。手合は里菜ちゃんの先。持ち時間は1手30秒のNHK杯方式。読み上げはもちろん中島美絵子二段。棋譜と簡単な解説をつけておきます。結果は武宮九段の中押し勝ち。お開きの後は、我々はいつものように居酒屋へ。

かささぎ

(2010.12.26)

武宮正樹九段−藤沢里菜初段(先)132手まで白中押し勝ち。82 (75)、 129 (62)。

解説:白34で宇宙流大模様の完成。里菜ちゃんの次の一手はそれに対するケイマの黒35、次の白36ケイマはこれで十分という武宮九段の意思表示。武宮九段の判断が正しく、結論からいえば黒35はもう一路下まで入らなければならなかった。黒41は上辺の白がとれなければ、無駄な一着となる可能性がある。白44には余裕を感じさせる。黒63は鋭い手。これに対して、武宮九段は本局再長考の末、白66のツケ。つづいて、黒65ハネに対して、白66のキリ。ここから先は完全に白のペース。終盤右辺で黒101を白106のところに打っていれば、面白かったかもしれないが、白134で無念の投了。



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