張栩名人・碁聖の従妹のお嬢さんが千寿先生のウィーン教室の生徒さん!

 ジュネーブからの帰国途中、囲碁の国際交流使活動を続ける千寿先生が10月26日から28日の3日間、地元有志の方と協力されて開いたオーストリアの囲碁大会中日の27日に飛び入り参加させていただく機会がありました。

 大会には幅広い年齢層の人たちが大勢参加されていて、とても盛況でした。中でも目についたのが中国系の可愛らしい女の子2人。大人相手に元気よく碁を打っていました。

 そばで見守っていたお母さんらしき人に声をかけたところ、この夏から千寿先生の囲碁教室に入って、習い始めたばかりとのこと。母上は台湾出身の鄧允真(TANG, Jenny)さんという方で、旦那様は香港出身。ご夫妻はウィーンにはもう20年以上住んでいるということでした。

 「どうして娘さん達に碁を始めさせたのですか?」とお聞きすると、「いとこがプロ棋士をしていて、会った時に娘達も興味を持ったようだし、教育にもよさそうだから」とのご返事。

 私は中国または台湾の棋士の名前はあまり存じ上げませんが、「その棋士はどなたですか?」と一応尋ねてみました。すると「Zhang Shee(というように聞こえたのです。中国語の発音はとても難しい。うまく表記できませんが、お察しください)さんです。日本にいます」と答えます。

 それなら私も知っているかもしれません。ところが「えっ、どなた?」と何度聞き返しても、よくわかりません。そこで「漢字で書いていただけませんか?」と紙とペンを差し出すと、書かれたのは「張栩」!何と、張栩さんの従姉妹さんが私の目の前に!しかもウィーンで!

 しばし後、私は落ち着きを取り戻し、「このことは千寿先生はご存知?」とお聞きすると、「いえ、私は英語は得意でなく、ドイツ語でお伝えすることも難しいので…」。もちろん、私はすぐに千寿先生をお呼びして、お伝えしました。その時の先生のお顔!目がまん丸になっておられました。

 周囲にいた地元の囲碁ファンの方々も張栩さんの名前を知らない人はおらず、Jennyさんは一躍スター状態になって質問攻めに遭われていました。今年になって名人に返り咲いた日本のエースの活躍はヨーロッパにまで届いていました。

 国際交流使としての活動は年初からでしたが、千寿先生の国際普及活動はかれこれ10年にもなるのでしょうか。私は千寿会にお仲間入りしてかささぎさんたちから比べればまだ日が浅いのですが、今回全くの偶然の機会から、囲碁の輪が国際的に広がっている実態を垣間見ることができました。そのご報告を兼ねて初めて投稿させていただきます。

トミー

(2007.12.29)


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