シューコー先生の次の一手(7)

問題図 「地固め」
黒:安倍吉輝九段、白:小松英樹九段

秋の夜は長い。調子に乗って「シューコー先生の次の一手(7)」にまいりたいと存じます。黒番は60代で早世された日本棋院の大貢献者の一人、故安倍吉輝九段(参考1参考2)、白番は玄人好みと言われる独特の感覚で活躍される小松英樹九段。

左上黒5のカカリに白が手抜きしたため、黒は7のカケから上辺に勢力をつくり、11と芯を入れて左辺を模様化しました。「白12は上辺15のオシも好点だが、実戦の12、14も下辺に展開して黒模様を左上に限定する狙いでこれも一局」(シューコー先生)。勢い、黒は15からお馴染みの手順を経てスケールを広げました。しかし白にはいろいろな侵入の手段が残され、このままでは完全な地にはならない。「上辺や下辺がしっかりしているから、黒がさらに模様の谷を深くしようとしても効果が薄い。今は地を固める時」とシューコー先生が言われるのですが、では黒33はどこがベストでしょう。ジャカルタのパパは多少ゆっくりでも結構ですよ。

亜Q

(2012.10.9)


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